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執筆者の写真Masako Takashima

”開聞岳山麓香料園”4月下旬/2021

更新日:2022年11月19日


鹿児島県開聞岳山麓香料園 ]へ、行ってまいりました。

 この日は鹿児島3日目。どうしても行きたい場所だけど、前後の予定の関係から、予約せずに行きました。ご縁があればゆっくり見られるし、今日は違うよ?となれば、また今度・・・そのくらいの気持ちで、知覧の茶畑の間をのんびりレンタカーで走り、向かいました。



 入口は、門は無いの。入ってすぐ右手に駐車場があって(というか、駐車スペース)に停めて、恐る恐るウロウロします。誰もいないので、入って大丈夫かなぁって思いながら。

 

 少し奥まったところに、80年前からあるであろう”あの蒸留工場”を発見。一人で嬉しくなりました。工場の右手には、歩いていきたくなる小道・・・・行きたいけれど、勝手に行っていいかどうかわからないので、この時は断念しました。

香料園の入口付近、すでに芳樟がたくさんです。誰もいないけど、「お邪魔しま~す。少しだけ見せてくださ~い。」と思いながら奥へ進んでみました。



ハーブ園を発見してしまいました・・・。レモングラスの刈り取り跡があって、さらに奥へ行くとティートリーが並んでいて、下にはいろんな草(世間的には雑草という)が、生えていてみんな仲良くいるんだよなぁ、と感じました。最近気になっている「さまざまな栽培方法」の事も頭をよぎりました。




 ひとしきり遊んだあと、12時を知らせる音楽?が鳴って、そういえば朝ごはんもお昼ごはんも食べていないことに気付きました。さて、精油を買って帰ろうかな・・・と。


 ショップで、芳樟、レモングラス、ティートリーの精油を購入。その際にお店の方とお話をさせていただき園内の植物が本当に居心地よさそうに居る事や、気になっていた芳樟のこと、精油の話しをしました。


めちゃくちゃ話が弾んで、お店の方もとてもすごい内容のお話もたくさん、たくさん、聞かせてくださいました。その方はなんとなんと、副園長の宮崎さんでした。


話しが弾んだもんだからその後、ショップから、工場見に行く?となって、なんとなんと・・・工場見学へ。


 香料園の開園当初からある(80年前)という蒸留窯。全部で3つ、あったのだけれど2つは戦争の時に穴ぼこだらけにされてしまったそうな。


天然香料が合成香料の波に押された時代があったこと、15年ほど前から再び天然香料が注目されてきたこと、「蒸留」が流行りだしてきて色んな相談を受けるようになったこと、たくさんのお話をしてくださいました。


合成香料が決して悪いわけではないこと、香料には植物からとれるものもあったり、動物からとるものもあったり、また天然成分から単一の成分を取り出す方法がある事、私は2017年に長島司先生に教わった事があったのですが、


今回も宮崎さんの、香料という分野だけでなく、その原料となる植物や植物の育つ環境へ配慮や想いを伺うことが出来、香料に携わるお仕事をする方からの学びは本当に深いなぁと改めて思いました。



 建物内の蒸留窯のある場所の隣にラボがあり、その中も見せて頂けることに・・・。もう、これは一体ぜんたい何のご褒美なんでしょうか・・・・位の喜びです。


 大きなボトルの中身は、芳樟の精油です。半年ほど静かに寝かせて、これがボトリングされ販売されるわけです。蒸留したての精油は、独特の「青臭さ」があります。これは、今までいろんな、植物の蒸留を体験して知っているのですが、商品になっている精油を知っていると蒸留したての精油は、どれも正直「え(;´・ω・)」と思うような香りです。

 

 ラベンダー精油の時も、蒸留してすぐよりも半年忘れていて「どうなっているんだ?」と思いながら嗅いだ精油の方が「なんじゃ~!このいい香りは!!」の衝撃でした。


 こちらでは、ゆっくりと、静かに「待つの」ですが、フランスでは・・・という話しや、開封したら1年で使いましょうというアナウンスも間違いではないけれど、そもそも中身の精油は一体いつからがスタートなのかとか、お話するうちに自分の中でも思っていた、すべての精油を1年でダメになるというイメージをどうにかできないのか?やこういう精油が利用者の手元に届くまでに起きている事を、もっとたくさんの人と共有したい気持ちが湧いて沸いて大変でした(笑)


 ペットボトルに入っていた茶色い液体は、蒸留後に釜の底に残ったもの。これは、また「鹿児島の有名な織物である、大島紬」の糸を染める染料として活かされるそうな。若い人が、何かできないか?といろんなことに挑戦されています。


 最後に宮崎園長にもお会いできて、本も購入して帰りました。

 たくさんの事を惜しみなく、お時間もいただいて教えてくださって本当に感謝の旅でした。

 来年、いや秋にま伺えたらと思います(´艸`*)

 
余談:芳樟の学名について

今回購入した精油の一つ「芳樟」。この学名について、少し悩みました。


 ■芳樟(ホウショウ)Hosho

 ■学名=

 Cinnamomum camphora (L) Presl var nominale Hayata subvar hosho Hatushima


私ね、(L)から後の

(L) Presl var nominale Hayata subvar hosho Hatushima

が、知りたいの。


(L)はリンネさんの(L)かなぁ。

Cinnnamomum camphora は、リンネの二名法においては同じくくりですよ。的な?


 どうやったら、リナロールが多い芳樟って見分けるか、を考えていたのだけれど、この長い学名がが関係しているのかな・・・。この際だから、調べてみよう。


   ◎var.(variety)変種=基本種や他の亜種・変種と共通した分布をする変異種

   ◎subvar.(subvariety)亜変種=変種を複数に再分類する場合に用いる (滅多に使用されない)  よし、ここまで辿り着いたぞ。"nominale"は、名目のという意味らしい。これは普通に訳してみた。


 [hosho Hatushima]これは何だろう。初島の芳樟なのか。初島って、あの初島か?初島の芳樟の変種を「ハヤタさん」が見つけて発表したのを、リンネの二名法では「Cinnnamomum camphora」と定めました。クスノキ科のあの葉っぱの、この植物は「Cinnnamomum camphora」です、とそういうことか?


 同じ木「Cinnnamomum camphora」でも、木の「葉」「枝先」には、リナロールが多く含まれて、木の本体、特に根本にはカンファーが多いそうだ。学名だけでは見分けられない部分。「においも成分も違うけれど、カンファーウッドや樟脳などと一緒の学名でまとめます」といことなのか。同じ木から採れるから、それでいいのか・・・。


 つまり、これはケモタイプと考えてもいいのだろうか・・・。

 ああ、これはまた悩むものを見つけてしまった・・・。



実はさ、これややこしいけれど

ホーリーフ、ホーウッド、カンファーウッド、ラヴィンツァラ・・・みんな学名は

 ”Cinnamomum camphora”なんだよ。

クスノキ科で


ホーリーフは、日本名が芳樟で、抽出部位が葉で、リナロールがたくさん含まれていてカンファーは含まれない。


クスノキ科で ンツァラは、日本名が樟脳(しょうのう)で、カンファーがたくさん含まれいるのか?と思ってナードの小事典を調べたら、Cinnamomum camphora CT(Cineol)なんだよ。


1.8シネオール(酸化物類)が45~65%だというの。

原産地はマダガスカル産だった。


きっと、育った環境などが違うから、それでも、カンファーが多いとか、シネオールが大いになるんだか。樟脳になるクスノキ、つまりカンファーが多いクスノキは、台湾が原産地なんだな。


・・・と、自分でなんとかオチを見つけました(;´・ω・)

こうしていつも眠れなくなるの。

誰か、教えてくださいな。連絡お待ちしています。


あ、これも探していて見つけました。

とても面白いです。


高山林太郎先生の「アロマテラピーの本質」のサイトから

芳樟の精油を買う時の注意の記事

https://rintarotakayama.blogspot.com/2014/09/blog-post_30.html?m=1


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